【ネタバレなし】2020年本屋大賞『流浪の月』あらすじ紹介

世間のデジタルタトゥーに翻弄された2人の男女の物語。

19歳のロリコン大学生が、9歳の少女を誘拐した。

もしあなたがこんなニュースを目にしたら、何を思い浮かべるでしょうか。「事実は真実とは違う」、そんなフレーズが小説中に何度か登場しますが、まさしくその通り。いかに自分が物事の表面だけを見て解釈をしているのか、そんなことを考えさせられた作品でした。

なんとなくイメージでイロモノと思う事なかれ。人間の繊細な内面や社会の生き辛さを書き抜いたリアルな作品になっています。

※今回の記事はあらすじの紹介となっています。ネタバレはありませんが、読む前に一切情報を入れたくない、という方にはおすすめできません。

誘拐犯の大学生、文。被害女児の更紗。犯人となった文はもちろんのこと、被害者である更紗でさえ、メディア、ネットによってデジタルタトゥーを埋め込まれ、背負い続ける。

特徴的なのは、2人の関係が世間一般の誘拐犯と被害者というものではないこと。しかし世間はそれを信じようとしない。更紗の前に現れる人に悪い人は1人もおらず、みな良かれと思って更紗を心配し声をかけるがその声は更紗には届かず、逆に苦しめていく。

一方、ロリコン大学生誘拐犯として逮捕された文。19歳にしてどこか人生を諦め達観したかのような居住まいの奥には更紗にも語られなかったある秘密があった…。

それぞれが長い時間をかけて普通の生活に溶け込み始めた時、2人は再び出会い、世界は再度動き出す…。

2人の葛藤に胸を打たれながら、終始、どうか2人が誰にも邪魔されずに幸せに過ごせますように、と感情移入して読んでしまう作品でした。

テンポも良く各章の展開も良し。本屋大賞1位も完全に納得の1作でした!文章、ストーリーもわかりやすいので、普段漫画しか読んでないよ、なんていう方にもおすすめ出来るかなと思いました。

流浪の月 Amazon.co.jp

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もしかめ

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ミステリー大好きもしかめが、読んだ本や日常などをだらっと記録していくブログです。

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